コレクション: コードバンプレミアム(CORDOVAN PREMIUM)

革本来の美しさを最大限に表現した、不思議な縫い目のない「CORDOVAN PREMIUM」。長年にわたり試行錯誤を重ね、コードバンの美しさを最大限に表現したノンステッチデザイン。
微妙な皮漉きの加工技術と光加減により色の濃淡が変わって見える鏡面の輝きが、より一層際立てる、アトリエ・ヒロだけのオリジナルコードバン。

仕立ても、デザインも、色も、みな美しく…。

コードバンの光沢の輝きを全面に引き出す為に、縫製のラインを取り除き、革本来の美しさを追求しつづけた「ノンステッチコードバン」。言葉で言い表せないほどの美しさを表現。
アトリエヒロならではの美しいインナーのライン、お洒落な革のトリミング、そして機能的で使いやすさを兼ねそろえたプレミアムコレクション。
深みを帯びたアンティークな色合いに、艶めく濃淡の光沢が輝くコードバンとインナーのナチュラルなヌメ革のマッチングが、「凛」とした気品をまとい、高級感漂う、革とデザインとのコラボレーション。作り手のこだわりが詰まった作品です。

とにかく難しいは、職人目線だけど、
それがコードバンに他ならない。

コードバンはとにかく仕立てが難しい。

革は想像以上に硬くデリケート。硬いがゆえ、何度も何度も革漉きをして厚みをバランスよく調整していく。
胴漉きも均等に薄く漉く事は至難の技です。革漉き器械の刃はあっという間にすり減ってしまう。
時にはぼろぼろになってしまうほど硬い縦繊維。気長に丁寧に丁寧に根気よく処理します。
手間暇がかかります。手を焼くという表現が正しいかもしれない。
それが職人の技と根気をもって美しく仕立て上げることが職人としてのアドバンテージかもしれません。
神経を擦り減らす想いで取り組む…。
一時も気を許すことができない。
最初から最後までが腕の見せ所。心して取り組まねばならない。
それがコードバン。
コードバンを鞣すこと。

皮から革へ変える。
ヨーロッパ原皮を使用し、日本国内にて丁寧にベジタブルタンニン鞣しされました。
鞣しの特徴は植物の樹皮や葉に含まれるタンニンを水溶性化合物と動物性たんぱく質を融合させ、革へと変えるのがタンニン鞣しです。多数の鞣し工程と長い時間をかけた植物タンニンで鞣された事により、皮は柔らかくなり、長く使用でき、ツヤ、色の変化を楽しめる革へと生れ変ります。
コードバンの製造工程

  • 原皮(コードバン層を削りだす)
  • なめし(革を柔らかくし、長く使用するための ベジタブルタンニン鞣し)
  • 表面加工(革漉き床面を削り一定の厚さにする)
  • 染色(染料仕上げ 色付け)
  • 艶出し加工(表面を磨き上げる 光沢を出すグレージング)
  • 乾燥(仕上げができるように染料や加脂剤を固着させる)

「革のダイヤモンド」
コードバンの魅力と希少価値

コードバンとは?

コードバンはヨーロッパの農耕馬から採取されるお尻の皮を原皮とした、馬革です。
一般的な、表面を残してなめされた革と違い、皮膚組織の内部にある厚さ2mm程度のコードバン層を、時間をかけ、表と裏から削り出したものがコードバンの革となります。1頭から採れるコードバンの量はごくわずか。
その希少性と質の高さにより「最高級」と称され、美しい光沢は凛とした雰囲気を、なめらかでキメ細かい質感は高級感を醸しだします。一方頑丈で、牛革の約3倍の耐久性を持つといわれ、力強さの中にも気品を感じるのがコードバンの魅力です。
なぜ農耕馬なの?

コードバン層はどんな馬からもかんたんに採れるわけではありません。
農耕馬のお尻部分には“コードバン層”という特別な層が存在します。
起源となる野生の馬が、肉食動物に襲われた時に身体を守るため、お尻に噛みつかれても致命傷を負わないよう臀部に固いコラーゲン層を発達させたのが、コードバン層と呼ばれる部分となっています。
近年では、外敵に襲われる心配も減り、家畜の馬も血統や飼育環境によっては、ほとんど存在しない個体もいるそうです。一方、競走馬のようなサラブレッドは、進化の過程でコードバン層自体を持たなくなり、現在はヨーロッパの農耕馬でしかもたらすことのできないと言われています。
その遺伝子を受け継いだ馬のみを産出されます。
…毎年、減り続いており永遠ではありません。
どうして希少価値が高いの?

牛や豚と比べて、馬革の流通量が少なく、良質なコードバンを採取できる原皮は欧州の限られた地域の「農耕馬」のみです。実際に削り出してみなければ、コードバン層の品質はもちろん、その有無自体もわかりません。
しかもコードバンとして削り出される一枚の面積は、小さいことがほとんどのため、靴数足分とわずか。
原皮の希少性が高いのはもちろんですが、コードバン生産にかかる期間は非常に時間もかかります。
原皮~仕上げまでは、職人により手間暇かけて約半年~1年ほど。決して大量生産ができる素材ではありません。
「入荷量の減少」が世界で取り合いの状況と、コードバンの希少性を高めています。
「革のダイヤモンド」といわれるコードバン

他の革には無い特殊なその、“コードバン層”を傷つけずに的確に加工する技術は、熟練の技が必要です。
ダイヤモンドの加工を思わせる程、非常に硬く根気がいる作業のため、このコードバン層の箇所を削り出す作業工程が宝石の発掘を想像させ、光沢を実現するグレージングという作業工程が宝石の研磨を思わせることが「革の宝石」と言われる由縁です。
また、コードバン層はダイヤモンドのようにとても硬いため「革のダイヤモンド」ともいわれるようになりました。
希少価値の高い素材であるとともに、最高の高級感を醸し出すことのできる存在感は他に類を見ません。
使用起源についても謎のままですが、このような特異な特質を持った革であることと、さらに入手困難であることから非常に貴重な“幻の革”や“革のダイヤモンド”とも称されています。

近年、コードバンの製品は誰にも知れ渡るポピュラーなものとなりました。
「コードバン」と言っても、多種多様な種類があり、仕上げの方法や製造業者によって風合いも異なりますが、アトリエ・ヒロでは貴重なヨーロッパ原皮を使用し、日本国内にて丁寧にベジタブルタンニン鞣しされた、宮内産業のコードバンレザーを使用した、オリジナルカラー。

創業以来60年を経て常に研究と努力を行い、社をあげてサスティナブルを推進し環境にも配慮した、鞣しの生産技術は、天然皮革のもつ素材を生かし華やかさの中に感性と温かみを持ち、「通気性・手触り・耐久性等」どれをとっても生産・品質共に日本一を誇る皮革のトップメーカーです。
日本を代表する“革のダイヤモンド”コードバンが生産されています。

そんな最高級のコードバンレザーをこのコレクションのために特別に染色した、アトリエヒロのオリジナルコードバン。他社にはない、アンチック仕上げをした唯一のものです。
より深みを出し、光加減により色の濃淡が変わって見える鏡面の光沢は、革表面の美しさを引き立たせます。
このコードバンにしか醸し出すことのできない味わいと魅力を最高の技術を駆使して表現しました。

Puccini社(プッチーニ社)の植物タンニン鞣し

LWGライセンス取得。「100%ベジタブルタンニン鞣し」のヌメ革。

インナーに使われているヌメ革はITALYトスカーナ州のPuccini社の植物タンニン鞣し。イタリアの伝統的な製法で、今なお同じレシピに基づき厳格に管理され、イタリア植物タンニン鞣し協会が保証する鞣し革です。
LWGライセンスを取得した、自然を配慮し、SDGsを意識した天然の100%ベジタブルタンニンレザー。
独自に開発したオリジナルオイルを時間をかけて含浸させ、フランス原皮の皮を丁寧に鞣して革へと仕上げます。最大のヌメの特徴として時間の経過とともに外観と色が変化します。使い込むほどによりオーナーの好みにエイジング(経年変化)し、より美しくなるのは植物性タンニン鞣しヌメ革です。

イタリア植物鞣し協会認定タンナー

イタリア植物タンニン鞣し協会発行

この協会は、イタリアトスカーナ州にて1994年に設立された現在20社のタンナーが加盟する由緒ある非営利団体です。
加盟しているタンナーは歴史と伝統、技術を引き継ぎ高品質なイタリアンレザーを世界に供給しています。

コードバンの魅力に魅せられて

革の美しさを長く10年以上出し続けることができないかと模索し、何度も何度も工場と交渉し取り組んで実現した「ノンステッチコードバン」。長年試行錯誤をした結果、独自の縫製技術「ノンステッチ」加工により表革の縫い目を一切なくしました。
表面に一切の縫い目のない、なんとも言えない不思議なコードバンの魅力を最大限に引き出し、美しさを表現したノンステッチデザインです。

きめ細かな艶と、美しい光沢が魅力。

なんとも言えない艶感と使うほどに増す光沢は、キメ細かな風合いと美しい艶から「革の最高級」と称され、まさしく革の“ダイヤモンド”コードバン。
力強さの中に気品を感じ、まるで貴族を思わせる様は、より一層愛着が湧いてくる不思議なとても魅力的な革です。

インナーの「ヌメ」と2色の革が魅せるコラボレーション。

インナーに使う素材の組み合わせは沢山あります。
各社様々な想いや制作意図により変わると思いますが、このコレクションにとっては「タンニン」と「タンニン」素材との組み合わせ。
シンプルだけれども最も自然で馴染みやすいと感じます。

多分、王道かもしれません。
コードバン×ヌメとのマッチング。
特に“ヌメ”の魅力に魅せられて。

経年変化(エイジング)

少しずつ柔らかくなり、艶感も変化していきます。タンニン鞣しの特徴である経年変化を味わい。
その使う人の心を満たしてくれる...革好きにはたまらない何とも言えない心地よさ。
使い込むほどに輝きが増し経年変化(エイジング)で、年数によって高級感のある艶に。革が生きていることの証を見ることが出来ます。

サイズ感

すべてが必要最低限の大きさに。大きく厚くなりがちなコードバン、コンパクトにかつジャストサイズに考えました。
札入れは、紙幣がぴったり入る設計。革の重なりを考え、強度を考え、異素材の組み合わせがすべてがマッチして厚みや重さを軽減しています。

耐久性

コードバンは堅牢性が非常に高く、牛革の3倍。引き伸ばしや押し込みにも強くランドセル使われるほどとても丈夫です。しっかりとお手入れすれば末永く使える永年レザー。
非常にデリケートでありながらたくましい頑固までともいえる縦繊維の革質は、質実剛健でありながら、剛毅木訥な頼りになる最強である一つの革素材です。

デザイン


4色の革との配色が美しいラインにより、まるで一枚の絵のような一層アート性とお洒落感を醸し出します。

裏地は美しい織目と耐久性に優れたジャガード織とインナースエード(豚革)は色鮮やかなブルーをチョイス。

ITALYのPiccini社のロゴマークに、遊び心を込めて素押しのメッセージ。直接見えないところにひっそりと刻印しています。

刻印はアトリエヒロオリジナルロゴをシルバー箔にてエンボス。

機能性


カード段やカットラインは曲線使い、あえてまっすぐの直線を使わず、線と曲線の“美”に機能性を求めました。
曲線を使った斜めのカットラインはカードの出し入れをしやすく、アクセントに2色のイタリアンレザーを使用。整理整頓しやすい配色に。
大小の様々なアオリは必要ものをパッ挟めるように。
すべてが痒い所に手が届くような発想、アイディアが埋め込まれています。

特許
収納しやすいスライド機構

札入れ内は独自のスライド構造「意匠登録(第1572381号)」を装備。
中仕切りが動きスライドすることによって開閉時に収納しやすく、お財布のシルエットを崩しません。

カラー


あえてアンティーク風に染め上げて深み帯びた配色は、革表面の美しさを引き立たせる4色展開。
漆黒が輝く「ランプブラック」、晩秋深まる濃艶「バーガンディー」、夜更けを思う艶めき「ミッドナイトブルー」、森の深緑の光沢「ハンターグリーン」、光加減により色の濃淡が変わって見えるアトリエ・ヒロだけのオリジナルカラーです。


「いく年たっても愛着のあるレザーコレクションをお客様のお届けしたい。」という思いから、“atelier hiro”のコレクションは、素材と機能を最大限にこだわり抜きました。
仕立ても、デザインも、色も、みな美しく…。商品ではなく作品(アート)に。
自由な発想で徹底的に美と機能を追求し、優れたデザイン表現をするために直線は使わない、おしゃれな革のトリミングに機能性を重視したアトリエヒロならではのデザインが魅力のオリジナルブランドです。

お客様の声

実際に催事や展示会などで、手に取られてご購入いただいたお客様から、続々と嬉しいお声をいただいております!

  • ステッチのないコードバン初めて見た!
  • とにかく美しい
  • 薄く軽いのがいい
  • 細部まで使い勝手考えられている
  • 希少価値が高い
  • 保有する満足感がある
  • 強度が高いのもいい

ギフト対応

ギフト箱の中にリボンを閉じて渡した時、あけた瞬間が既に玉手箱となっています。
贈る大切な人のために、大事な人の笑顔を思い浮かべて、笑顔のための悩み、そしてその後いつまでも笑顔で使用できる、喜んでいただける、自信をもっておすすめできるコレクションの一つの魅力です。